「畳と◎◎は新しい方が良い」と問題になる諺もありますが、
この度、三条通りにあるおしゃれな宿 匠人は畳を新しくしました。
依頼した井居畳店は1844年に創業し、
機械作業が主流の今の時代で、
未だに手作りにこだわる職人の店です。
彼らのモットーは『すべてに妥協せず、質を極める』The Tatami Craftsman’s Art
「一分の隙もない畳」を作るために、3mmの隙間も許さず、その技術には四代目店主、
井居秀晃氏の熟練が感じられます。
また、この言葉は畳師の畳づくりにかける自戒の念と言い切る寡黙な店主。
その研ぎ澄まされた技の作品をぜひ匠人で、ご体感ください。
昔の日本の家屋では和室に畳が敷かれ、い草の香りを楽しみながら
畳でくつろぐことが当たり前でした。
イ草の青々青とした匂いを嗅ぎながら畳でごろり。
そのまま眠ってしまったり。
正座をして足がしびれても、畳の柔らかさと弾力性が軽減してくれました。
湿性や防音効果も持ち合わせ、夏は涼しく冬は暖かい畳は日本の知恵の結晶です。
青々とした香りは草原をイメージさせ、リラックス効果があるといわれる
フィトンチッドやバニリンを含んでいます。
あたたかみと趣が和風の空間を演出してくれます。
畳の歴史は古く、縄文時代から弥生時代にかけて、
日本人の祖先は稲わらなどの資源を利用して敷物を作っていました。
畳の名前は古事記(奈良時代)に初めて登場し、
平安時代には現在の畳に似た構造が確立されました。
先ほどの諺の本当の意味は、新しい畳と同じように
自分自身も常に清潔であるか、生活に疲れを残していないかを
自己戒めする言葉とされています。
因みにフランスには、「女性とワインは古い方がいい」と言う諺があるそうです。
良かったぁ…ひとり言。